4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

冷蔵庫のドアに映った筋トレをする妻を見ていた

7月23日(土)

いつか、あれはテレワークが始まった次の年の夏だっただろうか。マウスが急に動かなくなった日があって、昼休みにあわてて錦糸町ヤマダ電機で買ってきた。できるだけいい奴が欲しくて5000円くらいのを買ってきた。

それきりそのマウスを使っている。

このところ湿度なのか、マウスもしくはマウスパッドの劣化なのか、マウスの滑りが悪くなってきた気がする。いや、そういえば、それだけではなくてそもそもマウスもちょっと重い気までしてきた。

私は手のひらに対して指が長いので、マウスを持つときにかぶせるように持つのではなく、指先で挟むように持っていることに気づいた。

調べていくとこの持ち方はPCゲーム界隈では「つまみ持ち」という名前がついているらしい。指先は力が入れにくいので軽量なゲーミングマウスを買うといいよと書いてあった。

なるほどマウスはでかくてぐにゃっとした形が最良と刷り込まれて生きてきたが実際そうでもないのだな。言われてみれば当たり前のことではある。

金曜、ピアノの帰り道に4000円くらいの軽量な無線ゲーミングマウスを買ってきて、つないでみた。

なんということだ、軽い。持ちやすい。動かしやすい。値段じゃないぞ、ガジェットは。


夜中に子供らが二人そろってやってきた。下の子は我々のベッドにもぐりこみ、上の子も来るかなと思ってたら来なくて自分の部屋へ帰っていった。付き添いというやつだな。

下の子だいじょうぶかな。

口内炎がいよいよ本領を発揮しはじめ、場所も悪く、何もかもをする気がなくなってしまった。

たかが口内炎と思うだろう、そう、たかが口内炎にやられているのだよ。

子供らがラジオ体操から帰ってきたあと、ごはんと、卵焼きと、残ったおかずを盛り合わせて朝食にする。オクラと青菜の白和え、かぼちゃ、その他もろもろ。しかし私は正直朝食なんて食べたくなくて、ゼリー飲料で済ませたいのだ。口内炎を刺激しないで暮らしたいのだ。

だが下の子が許してくれなかった。ずるいのだと。

ずるい、というのはやめにしないか。私にも事情があるのだよ。

どうにか朝食をいつもの7割ほど食べた。妻は習い事に行き、私は子供らをつれてスーパーへ。

昼食はやる気がなく、好きなものを買おうぜ、と子供らと言いあい、子供らはポケモンパン、上の子は納豆巻を買った。私は最大限口によさそうなサンドイッチ、家族の免罪符としてのサラダを買う。あとは家にある適当なパンやレトルトのおかゆ、ごはんを食べればよろしい。

妻は午後のパン教室で大量にパンを食べておなかいっぱいになるだろうなぁ、と言っていたので妻の分は買わなかったが普通に要るよと言われてサンドイッチを差し出す。私はレトルトの粥をたべる。口内炎にも優しい。

午後は妻がパン教室に出かけ、子供らがバレエに行くまでの間に新しいマウスを試し、良好な感触を確認。子供らを送っていき、コーナンで引き出しを買って倉庫に据え付けた。カメラのレンズが棚にぽんとおかれているだけだったのがさすがに申し訳ない気持ちになってきたのだ。

子供らが眠くなる前に夕食を、ということで鶏ひき肉をそぼろにし、ついでに牛筋の煮物や鶏ハムの仕込みなどをした。

下の子は少し体調がすぐれないのと、ここ数日夜中に不安があるらしいのでどうしてもママの隣で寝たいとごね、私が薬屋へ行って帰ってくるまでの間じゅうずっとごねていた。最後には妻に寝かしつけてもらって寝ていた。

妻もそのまま寝てしまっていたが、私がシャワーを浴びる間は筋トレをすると誓いを立てていたので起こす。起こしてシャワーを浴びてくるが筋トレは「やる気になる」ところまでしかできていなくてこれからやるとのことだったので、わたしはそちらを見ないよう見ないようにしてリビングの端と端で過ごした。

というふりをしながら冷蔵庫のドアに映った筋トレをする妻を見ていた。