4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

良いアイデアがインフレしていくと仕事にならん

3月20日(水)

祝日だが妻は仕事に出かけていく。

子どもらをのんびりと起こし、朝食にグラノーラとゆで卵を食べる。なんとなく冷蔵庫の中身が寂しくなってきた。前の土曜にあまり野菜を買わなかったからだろう。

子供らに適宜に勉強をさせる。午後はバレエだの塾だのがあるので午前中にできるだけやっておこうね。

掃除洗濯、朝食、片付け。子供部屋にはお菓子が至る所に散らばっている。見ないことにしてやるからすぐに片付けな。

昼食に、残っていた青菜を刻んで全部パスタに突っ込んだ。緑のパスタである。たっぷりチーズを削ってみんなで食べる。料理ができてよかった。これ、レストランだと1500円くらいするよ、セットで。

妻が帰って来たあとは仕事にかかる。仕事というか自己研鑽というか微妙なところだが、自己研鑽寄りだろうか。稼働しているモンゴルのメンバーと一緒にいろいろ検証を行う。

思ったより良い結果が出たのでこれはやばいという想いを新たにする。良いアイデアがインフレしていくと仕事にならんのよ。

上の子は塾に行きたがらないので、もういいよ、ということでさぼった。その分、家でちゃんと取り返すのであれば好きに塾を休みたまえ、というのが我が家の教えである。

よく焼くとおせんべいの味がする

3月19日(火)

水曜が忌まわしき祝日で、とはいえ休めるのであれば休みたいのでできるかぎり今日仕事をしきることにする。

昨日妻が自由が丘でパンを買ってきた。

最近妻の職場では「精製された小麦やグルテンは人体の抵抗力を弱め花粉症にする」というグルテンフリーの手合いが現れているらしく(パン屋なのに!)、米粉パンを買いに自由が丘にいったのだそうだ。

米粉パンを朝食に食べてみる。なるほど、サクサクして、これはこれでおいしい。グルテンがないので代わりに色々入れることもあるらしい。

ただやっぱり小麦の香ばしさだよな、パンは。よく焼くとおせんべいの味がするのだそうだ。ああ、そっちに流れちゃうのか……

夜までごりごりと仕事をした。妻が下の子をまさに迎えに行こうとしたのを制止して、私が行った。嫌な顔をされたが、いや、こちらはまったく運動してないんだよ。すまない。

酔った父と素面の娘は普通に電車に乗って帰った。

3月18日(月)

子どもがDuolingoをやっている。上の子がずっと韓国語をやっていて、下の子もやりたいというのでフランス語を勧めた。

下の子は小さいころからずっとずっとお菓子屋になりたいと言っていて、であればフランス語は必要であろう。

ずっと家で仕事をしていて、夜は懇親会がある。

月曜は上の子の塾のお迎えにいかねばならないのに懇親会がどうしてもこの日で、やむなく上の子の塾から歩いて2分くらいの店をとった。私は家から直行し、通された席は2階の隅で、2階にはほかにお客がいないようである。予約をする必要も全然なかった。

思っていたよりずっと安く、味はまあまあだった。一応歓迎会だったのだがこんな安い店で心象悪くされないだろうか。

心象悪くされないかばかりを2時間心配して、上の子を迎えて帰った。真冬のように寒い日で、普段は外で待っているのに今日は耐えられずビル内に入って待っていた。そして、いつも外で待っているのに今日は中にいるなんて酔っぱらっているのではないか、と子供に心配される心配をして過ごした。

杞憂だろうなという気持ちもあったが案の定杞憂であった。上の子は普通に出てきて、酔った父と素面の娘は普通に電車に乗って帰った。

休めるときに休む。

3月17日(日)

妻は出勤していき、我々は特に用事がない。来週以降は割と用事があるので今日は用事の無さを楽しまねば。

のんびりと起きてパックご飯と納豆や味噌汁を食べ、子供らは勉強。私は掃除、洗濯、犬の散歩、などなど。

本気の6割くらいの力で家事をしているので、時間は倍くらいかかる。そうすると気づいたら家事ばかりしていることになる。かといって日曜に本気で家事をする気にもならんのよな。

妻が帰ってくるまで家でだらだらして、妻が帰ってきてからは適当に夕食にイワシのグリルを作った。妻が白ワインを買ってきてくれた。

休めるときに休む。しかし休んだ気にならないのはなぜだろう。

長く生きたことを祝う、もっともシンプルなタイプのお祝い

3月16日(土)

家族みなで湯島に向かった。

湯島天神にはなにかと縁がある。23歳の時に神輿をかつぎ、24歳の時から湯島に住み、26歳の時に結婚式を挙げ、そこから毎年あるいは隔年くらいで初もうでに来ている。

今年は初もうではこなかったが家族で来ることにした。何よりこの近所の和食やで義母の古希祝いの食事がある。古希。よいな。元気でいること、生きていることはよいことだ。長く生きたことを祝う、もっともシンプルなタイプのお祝いだ。

まずは神社へ。何度歩いたかわからない御徒町から湯島までの道、そして裏の階段から境内へ。絵馬がこぼれんばかりの勢いでぶらさがっていた。すごく個人的な感情だけど、これからこういう信心とか宗教は大事になってくると思う。自分の中で「善き」という価値観をどこかに置いておくことが心の安寧につながる。

皆でお守りを買った。私は厄除け、妻は交通安全。朝4時台の街を自転車で出勤する彼女には交通安全お守りが必要だろう。子供らは赤いランドセルのお守りにした。かわいい。

そして食事。義理の弟夫婦とその子供が来ていて、1歳児という本物の子供を見せつけられた。普段は甘えん坊の下の子もすっかりお姉さんぶっている。

私には弟がいて、昨年結婚した。子供ができないか(従兄弟ができないか)を子供らは楽しみにしている。

弟がトランスジェンダーであることはどこかで言っておかないとと思う。何かをうっかり傷つける前に。

帰ってきて子供らはバレエに行き、私はビアバーに行った。土曜の夕方は近所のビアバーで1杯もしくは1.5杯ほど飲みながら本を読む。

金曜の夜の疲れている時に飲んで帰ってくるというのもそれはそれでなんとなく気が進まない

3月15日(金)

会社は休みではあるが取引先や海外拠点は普通に動いているので私も普通に仕事をしようとする。

しかしやはり休みの引力には抗えず、とりあえず子供を送り出したあとブルーボトルコーヒーに向かった。せめてここで少しだけ仕事をする。

いつもいつもここは人がいっぱいだな……仕事をするには明るくてよいので、私の中では仕事場扱いである。

帰りがけにお菓子屋さんに寄った。ホワイトデーのリベンジとして、チョコレートでできた羊羹みたいなのを買っていった。

妻が帰ってきてそれを見つけ、たいそう喜んでいた。それでいいのか。なかなか難しいな。私はうさぎやのどら焼きも同じくらい好きだよ。

ピアノに行って、歩いて帰ってくる。いつも帰りがけにどこかのビアバーでビールでも、とぼんやりしながら、しかし缶ビールを飲みながら歩いて帰るのだが、いつもと違う道を行ってみるとよさそうなビアバーが2件も見つかった。2件もあるのか。

まあでも金曜の夜の疲れている時に飲んで帰ってくるというのもそれはそれでなんとなく気が進まないんだよな。来週は身構えて行ってみよう。

ふざけあいと恥ずかしさ交じりの混濁とした感情

3月14日(木)

ローリングストックの季節になった。パックご飯が家じゅうを席巻する。

ようやく少し暖かくなってきた。今日もまた出勤で、朝からミーティングが詰まっている。

すぱっと起床(qi-chuang)して、洗濯機を回し、しかし朝食はすでにパックご飯に卵かけご飯にインスタントのスープだと決まっているので気が楽だ。

バタバタと準備を終えて会社へ。用事をすませて、すぐに社を出る。

ホワイトデーなのでうさぎやのどら焼きを買った。どら焼きを持っていつもの中華屋でラム肉をがっつり食べた。

帰ってきて妻にうさぎやのどら焼きを差し上げるが、どうやら妻の格付けの中で「どら焼き」というのはイベントごとのプレゼントに満たない水準だったらしく、物足りなげな顔をされてしまう。

うさぎやどらやき、私の中では最高級のごちそうなんだけどな。このあたりは個人の嗜好だからな。

そして上の子は公園に遊びに行って、男の子のお友達からダロワイヨのマカロンをもらっていて、妻がわかりやすくそれに嫉妬していて、まいった。

いろんな事情はあるがうさぎやのどら焼きは世界で一番うまかった。

上の子が言うには、「お友達に両想いの子いるよ」「●●ちゃんは付き合って3日で別れたって言ってたよ」とのこと。

かわいい……

そういえば大人と子供は非連続的な何かがあるのではなく、地続きなのだった。ふざけあいと恥ずかしさ交じりの混濁とした感情から、やがて恋愛を人として本気の営みとしてとらえられるようになって、心からの喜びや苦悩を味わって。

そうやって大人になっておゆき。