4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

脂汗と焦りで一睡もできずにウランバートルの短い夜を過ごした。

4月16日(火)

今日も仕事である。朝、ホテルの朝食は前回のホテルと比べてさすがに質は落ちる。

でもね、いいんだよ。朝食が出るだけ十分だし、なんなら出なくてもいいんだよ。

スカーフを巻いて朝食会場に行ったら、白人のおじさんに「Nice」と言われた。これ、12年前にタイで買ったやつなんだよ。タイで買ったスカーフを、モンゴルで褒められる。

朝は時間があったのでウランバートル市街の写真をバチバチ撮ってまわる。

出社して仕事。

そういえば昨日、「明日、馬肉のなんか持ってきますね~」と言ってた人がいて、昼時に確かに馬肉の薄切りのようなものが出てきた。冷蔵庫にしまってあったパンが出てきて、それに玉ねぎと馬肉をはさんで食べる。うん、クセは強いがうまいよ。でもクセは強い。

昼食はミーティング中に食べるお弁当。お弁当は中華がベースではあったが、どことなくモンゴル感があるんだよな。あとゆるゆるに伸びた麺があって、それがうまいんだよ。

モンゴルのみんなはおしゃれだ。モンゴルだからおしゃれというか、若いからおしゃれなのかはわからないが、とにかくおしゃれだ。どこでそんな服買ったの?と聞くと、インスタで見かけた裏路地の服屋だという。

みたいな話をしていたら、お土産に一緒に買いに行きますか? と言われたので、ぜひぜひ。荷物をまとめて、そそくさとオフィスを出る。女子2名とおっさん1名やぞ。

会社から歩いて15分くらいとのことだったが、その道のりが過去最高にエモかった。

ウランバートルGoogleマップが十分に発達していないので、地図化されていない路地うろうろと、右へ、左へ。小学校があって、そのわきにフェンスに囲まれたバスケットコートがあって、「これは私たちにとってノスタルジックな風景です」とのこと。ほうほう……

裏路地の裏路地の末、アパートの1階にその服屋があった、あまり商品はなかったがTシャツがあって、値段も手ごろだったので2枚買う。

奥から店主が出てきて、コーヒーを淹れてくれるから飲んでいけ、とのこと。店主はめっちゃくちゃ流暢な英語を話し、とてもフレンドリーだった。日本に行ったときに買ったらしい「潜水士」と書いてある服を着ていた。そしてコピ・ルアクは最高においしかった。

こんな店がウランバートルにあるのか……

そのあともう1軒紹介してくれて、そこはモンゴルで一番有名なストリートブランドなのだという。今思うとそこのバッグめっちゃ可愛かったし買うべきだった。今から買えないだろうか。

ビールでも飲みますか、という話になり、彼女らのいきつけのバーに案内してもらう。ここ、前回来た時に教えてくれて、来たかったんだよね、とは言えなかった。きもいので。

カウンターに座ってモンゴルビールを順番に飲んでいく……そしていろんな話をする。将来はバリスタやりたいですね。柔術の師範になりたいですね。老後を過ごすなら北欧ですかね。なりたいなりたい。結局こうやってビールを飲んで頭からっぽにしてる時間が一番好きだね。

ここは音楽が好きな人が結構多くて、インディーズのバンドもよくいるんです。私は音楽はやりませんが、時々詩を書くんです。

モンゴルの人たちはアートについても積極的だ。なんだろう、全部についてアグレッシブで、それは突き詰めると国の勢いなんだなと思う。

ひとしきり喋った後、今度は別のバーに行ってカクテルを飲む。そういえばどちらのバーにも犬がいる。

ホテルについて、とんでもないことに気づいた。リュックに入っていたはずのPCがない。リュックのラップトップポケットが全開になっている。

PCがない! 盗まれたんかな!? そういえば不審者いたしな!

とりあえずオフィスまで行ってみようとするが、開いてない。ホテルに帰る。とんでもないことになったぞ……

とんでもないことになったぞ……脂汗と焦りで一睡もできずにウランバートルの短い夜を過ごした。