4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

びくちゃんの旅立ち

3月16日(水)

下の子が帰ってきて「ひぇ~ん」というような声をあげているので何かが起こったのだろうなということはわかった。

上の子が続いて帰ってきて、「びくちゃんが死んじゃった」と言っている。なるほど。

びくちゃんというメダカが死んでしまったらしい。

子供らが玄関に降りてきて、上の子の手のひらの上に赤いメダカが横たわっている。じっと見つめていた上の子が

「いまちょっと動いた! 動いた! 水に返してくる!」と言った。

でもメダカは動いていない。いや、動いてないよ、と伝えたら、「動いたもん! 動いたもん!」そこで何か堰が崩れてわーっと泣き出した。

びくちゃんというのは赤いメダカで、買ってきたときに、臆病なのか何なのかなかなか表に出てこず、びくびくしているのでびくちゃんと名付けた。メダカ側から愛情を示してくれたことはないが、子供たちはそれなりにかわいがっていたので悲しさもひとしおだろう。

ちょうど水曜で、午後の授業がなく、子供らがたくさん公園に集まっていた。上の子が泣いているという情報はSNSより早く公園に伝わり、わらわらと子供たちが集まってきた。

「うちにメダカいっぱいいるよ」
「私の家でも死んじゃったことあるよ」

そういうことではないんだよなぁ……


朝食はパン。ドライフルーツと全粒粉のパンだ。生協で届いたもの。味の安定感はあるが、妻のパンに比べると生気というか気合がないように感じる。買いかぶりすぎだろうか。

子供らが学校に行き、妻と朝のランニングをする。二人で並んで朝のランニングなんてすごいことだ。

あとあと明らかになるが二人でランニングをし、二人でランチをする。妻は素晴らしい人物であるが、それに加えて誰かと共に過ごすというのは素晴らしいことだ。

そんな妻だがぼんやりとパン屋さんになりたがっているので、いろいろ情報を集めてみては、僕だって仕事場を作るときは地元の情報を集めるところから始めたよ、と話した。

子供たちは妻がパン屋になることをすごく嫌がっている。実際何が起こるかなんて想像できないだろう。コンサバな人たちだ。

寝る前に、上の子が「一生会えない今日のパパ、おやすみ」と言うようになった。下の子も「今日のパパさよなら、明日のパパまたね」などと言っている。

ほんわかして私も寝たが、大きな地震があって起きる。

iPadで情報を調べてもぜんぜん出てこない。サーバーが混んでるのかな、と思って大きな被害がないことを確認してそのまま寝たが、翌日になってこれは停電であることを知った。