4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

「たいてき」って何?

5月4日(木)

朝5時くらいに子供らが起きる音がした。今日は一泊二日で秩父に行く日だ。

6時40分くらいの電車に乗らなくてはならず、朝からバタバタと家を出る。幸いにして誰も寝坊をしなかった。

池袋へ。西武線の特急電車で1時間20分くらいで秩父までつくそうだ。池袋のドトールとコンビニで朝食を整える。子供たちは1時間を超える電車なので酔いを心配して飴だの酢昆布などの準備に余念がない。

飯能駅スイッチバックがあって、前と後ろが反対になった。4人横並び席だったので前の人が座席を回転させてくれなければ前向きにすることができず、そして不幸にもそれができなかった。子供たちはうんうんうなりながら後ろ向きに秩父に到着。

空気がきれいだ。子供たちは二重の意味で空気の美しさを味わっている。ここで荷物を預け、電車を乗り換えてトレッキングルートに入る。

夏のように暑い日だ。しかし暑すぎるということもなく、快適なトレッキング日和。

家族で山道を歩くのももう何度目かだが、上の子の体力はどんどん弱くなっているな。休憩したい休憩したいの弱音がところどころに聞かれるようになった。下の子は相変わらず走ったり戻ったり、細い枝を杖にしようとして失敗したりが目立つようになってきた。

どうにかこうにか昼前くらいに山頂に到着。すると子供らのリュックからぬいぐるみが出てきた。え!? そんなの持ってきたの? まあ私も重たいカメラを携えているので何とも言えないが。。。

山頂の美の山公園は広く、展望台もあり、出店なども出ていて落ち着ける。車で来ることもできるらしい。天ぷら屋の露天があって、うどの天ぷらを食べて子供たちにうらやましがられた。普段はぜったいうどなんて食べないのにな。

山を下りていく。途中蛇行した車道を歩くときがあって、下の子が「これまっすぐ降りちゃいけないの?」とのこと。そっちは直線距離は短いが、大変だぞ?

私以外の家族全員が道なき道を突っ切ってきて、上の子のくつしたに細かい枝が大量にひっついて半泣きになっていた。

帰りは上の子もずいぶんと余裕が出たもので、5点満点で5.5点だのなんだのと余裕を浮かべている。下の子は「油断大敵! 油断大敵!」と繰り返した。

でも「たいてき」って何? 大きい敵ってことだよ。気を付けないとね。

下って、暑い街道を数分歩き、蕎麦屋で昼食のつもりがすでに終了しており、仕方なく近所のイチゴ農家が出している削りイチゴを食べた。イチゴを凍らせて削ったものだが、これがまた旨い……!

電車に乗って秩父駅まで戻り、宿に着く。昼食を食べていないので腹ペコである。いったん風呂に入ってから、夕食にしよう。

そして宿に衝撃を受けた。あきらかに団地、1970年代の団地を改装した、外廊下である。「ホテルライクな内廊下」はマンションの謳い文句であるが、「団地ライクな外廊下」を謳うマンションがあるとは……。

部屋に入るとさすがにリニューアルされていてきれいだったが、ツインもしくはトリプルの部屋に4つベッドを入れているので、ソファも畳もない。かろうじてローテーブルだけはあった。必然、荷物を置く場所がなく、床に散らばることになる。

しかし眺望だけはとてもよかった。すべてを完璧にすることはできないのだよ、と秩父の神様が微笑んでいる。

夕食のビュッフェは地元の野菜をたくさん使ってあり、まあまあ良かった。夕食後は特にすることもなくて子供たちは20時くらいに寝た。

大人は寝ている子供をおいて風呂に入りに行った。

実はこの「子供が寝ている間に出かける」というムーブ、子供が生まれてから初めてである。