4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

こうして我が家は、犬がいる家になった!

12月5日(月)

この日が来た。あいにく寒く、雨がふりそうになっている。

10時から打ち合わせを間違えて入れてしまったのでそれをこなし、暖かい上着と大きなバッグをもって家族で出発である。埼玉に、犬を迎えに行く。

迎えるのは、マジェスタというチワワである。前回見学に行ったときに一番相性が良いように感じた子だ。名前は、車のマジェスタからとったらしい。あとでわかることだが、その日この保護団体は崩壊したシェルターから90頭のチワワをレスキューした。90頭、一頭一頭名前を考えていてはきりがない。シリーズを決めて一気に名付けるらしい。

もともとチワワに興味はなかった。よく吠え、なつかないイメージがあった。しかしこの子は初対面の子供たちにも愛想よく接してくれ、「こんなチワワもいるんだねぇ」と驚いた。舌をしまえないあたりが愛嬌。

人間をひとくくりにステレオタイプで判断するのが間違っているように、犬だって犬種単位でステレオタイプで判断できない。当たり前のことだが今気づいた。そういえば私の実家では足の長いウェルシュコーギーを飼っていたのだった。そういうのもいるのだ。

電車に乗って埼玉へ、乗換駅である新越谷の駅ビルで家族で蕎麦を食べる。下の子は朝食を食べ過ぎ、かつ電車に酔ったので昼食を抜いた。そこから武蔵野線に乗り換えて東川口、さらに15分歩いてたどり着いた。

ジェスタちゃんは前日にシャンプーをして、すっかりきれいな体で待っていた。

妻と並んで説明を受ける。過去の状況、飼い方、医療について、保険について、など2時間半にもおよんだ。子供たちは途中でほかの保護犬と遊ぶ機会を得た。2日連続で2時間もの説明をうけている。昨日は塾、今日は犬。犬偏に塾だ。

だっこのしかた、ハーネスのつけかた、何から何までだ。抱き上げられたり卸されたり、子供らからじろじろ見られたり、さすがにマジェスタも少し疲れてしまっていた。あらゆる説明がおわったのち、最後にキャリーケースに入れて、その場であれこれグッズを買って、帰りは車で駅まで送ってもらう。

ジェスタは1年3か月も里親が見つからなかった。性格的にはよいのに、どうしてだろう、とシェルターの人たちも悩んでいたらしい。1年3か月もいたら、愛着もひとしおだろう。試しに聞いてみた。

「やっぱりこの瞬間は皆さん寂しかったりしますか?」

「マジェスタは……さびしいですね」

さびしいよな、そりゃ。

がたがたとゆれるキャリーケースを抱えて家に帰ってきて、サークルに解き放つ。さっそくトイレをして、夕飯を食べて、寝た。

私はなんとここから飲み会があるのだ。家を出て、六本木へ。東川口から六本木、落差よ……!

会社の同期とだらだら喋って24時に解散。眠い目をこすりこすり家に帰ると、犬が寝ていた。犬がいるんだよな。

こうして我が家は、犬がいる家になった!

保護犬は親が名付けなおすのが慣例だが、子供たちもずっと「マジェ」と呼んで楽しみにしていたので、名前は「マジェ」になった。マジェスタだと、ちょっと黒塗りの高級車感があるからね。