5月7日(土)
メダカが孵った。そして孵りまくっている。
最初のうちは「ララクちゃん」「クララちゃん」など名をつけていた子供らであったが、GWの温暖な陽気もあってつぎつぎと孵化しすでに10匹を越える子メダカが子メダカの水槽(ミニトマトのパック)にいることがわかった。
子供らに「名前つけないの?」と煽ってみたが「さすがにもうやめる……」と言っていた。
そしてオクラが死んだ。
できるだけ小さいうちから植え替えると良いと書いてあって、小さい苗を選んで買ってきたがそれが良くなかったらしい。根が張るとか水のあげすぎとか、そういう次元の前に、しなびて枯れた。
下の子は何度も「パパのせいじゃないよね」と言ってくれている。ありがたい。そして俺のせいじゃない。
今日は私の実家に遊びに行くことになっている。弟が来られないので犬はいないが、猫がいる。そしてから揚げがある。
電車をのりついでいく。下の子は登山鉄道で戻してしまって以来、電車に乗ることをかなり恐れている。椅子に座るなり母の膝に横たわり、飴玉を舐め、あと何駅?何駅?とばかり聞いている。この人の自信は砕かれやすい。
しかしもう2年生で、私立小学校の同級生などは電車で小学校に通っているころでもある。電車で横たわるような歳でもないだろう。こういう身体性が絡む部分は甘やかしと社会性のバランスが難しい。
プールもそうだ。この人は水に顔をつけるのが極端に苦手である。苦手だと自分で思っているから挑戦できない。親と一緒だと甘える。目標は設定するが、めちゃくちゃ低いところで満足する。はてこういう時はスイミングスクールにつっこむのが一番なのだろうか。
それはよいとして実家に行く。父は暖かくなってきて体調がよいのだという。一緒にからあげを食べ、彼の運転する車でホームセンターに行き、ぐちゃぐちゃになっていた玄関の脇の水道のところを片付け、金網を貼って植物の手入れ道具をつるせるようにしたりした。
ホームセンターには上の子だけついてきた。メダカの鉢も一緒に買うことにしていたから。
父、私、上の子の3人で歩く巨大なホームセンター。
帰りがけ、子供らは父と母に笑顔で手を振っていた。その光景だけでもう十分に生きている価値があった。父や母やいること、子供たちがいること、そのすべてが奇跡としかいいようがない。
父は最近、午後になると疲れが出てきて寝ているのだという。そして味覚障害が出てきて、食べ物の味がよくわからなくなってきたのだそうだ。それでも体重は一番減った時よりは少し戻しているらしい。
中年太りを醜いと思ったりしたこともあったが、今となればある程度太っていることは健康の証左でもあった。そこに懐かしさを感じるなんて。
帰ってきてスペアリブをスパイスとハーブと塩に漬けておいたものを焼いた。これがめっぽううまく、また作ろうという話になる。