2月25日(土)
この日をずっと楽しみにしていた。友人たちと茨城の奥地まで出かける日だ。
なぜ茨城の奥地にいくかというと、ある友人の結婚式(11年前)にそこでビールを醸造し、なんかのはずみに「もう1回行こう」となって酒の勢いで決めたからだ。酒の勢いを現実にするの、若い感じがしていい。
10時半上野の特急電車で行く。朝食を家族で食べたあと、家族は妻の実家に向かい、私は上野へ。少し時間があったのでスタバでコーヒーを買っていった。
品川から乗ってきた友人はすでにビールを構えている。やる気だなー!
特急電車の中でカメラを布教し、水戸で乗り換え、常陸鴻巣という駅で降りる。間違いなく、11年ぶり二度目である。はっきりいって酒蔵以外なにもない。よくこんなところに駅があったものだ。
カメラを持ってきてよかった、というか実質この日のために標準ズームレンズを買ったようなものだ。使い始めてわかったが標準ズームレンズが使いたい状況では動画が撮りたくなることもあるため、手振れ補正がついてるXF18-55が正解だったかもしれない。
でも11年ぶりに入るビール醸造室内はちょっと暗くてSigmaのF2.8通しはありがたかった。
11年前と同じような手順を踏んでいく。同じような、というのはもう細部は覚えてないからだ。
休憩時間にかき揚げ蕎麦を食べ、ぐつぐつ煮たり濾過したりホップを投入したりする。ほんの少しのホップや麦の配合でも、だいぶ香りや色味が違ってくるものだ。
11年前はビートルズの「オブラディ・オブラダ」がかかっていたが今回は無音。その代わりお姉さんが少し愛想がいい。
しっかりと秘伝のスパイスを入れ、怪しい香りと味のビールのもとができあがった。あとは4週間待つだけである。
その醸造所は、11年前は日本酒とビールしかなかったのだが、今はウィスキーや梅酒、ジンもやっているらしい。併設された試飲どころでウィスキーとジンを試飲する。うすぐらいバーカウンターで4人で立ちながらウィスキーをあおっているの、秘密結社っぽくてとてもよい。
秘密結社は夕暮れの電車で水戸へ帰っていった。水戸からは特急電車がなくて、快速のボックス席でビールをあおりながら帰ってきた。