12月30日（金）
前日も実家に赴いていあれこれやったので休みがない気がして、1日休んで31日に帰省してもいいなと思ってはいたが、それだと犬も含めて荷物を一人で持ちきれないことがわかり、急遽残りの家族とあわせて30日に帰省することにした。弟家族も来るというのでちょうどいいかな。
昼に実家につきたい、そのためには11時前には家を出ないといけない。そんなに早くないように思えるけど、犬を持っていったりするので早め早めに動いたほうがいいぞ、と家族一同気を引き締める。
朝食にベーグルを食べる、しかし妻がうっかり失敗してしまい、家族4人での最後の朝食は生焼けベーグルになった。前日に仕込んでおいたナスのマリネもあわせて。
各自が数日分の着替えを準備し、犬のごはんとか諸々をリュックに詰めると、あきらかに全然入らない。パジャマと部屋着はあきらめて、実家の近くのしまむらで買おう。
あれやこれややっているうちに時間がギリギリになり、しかも直前で妻が「スマホがない！」をやったので時間がギリギリになったので急いで駅へ向かう。あとになって、やれ窓は閉めたかとか、電気は消したかとか、気になるものだ。
下の子は電車に乗るたびに「あと何駅？乗り換えて何駅？」と聞く。犬はガタガタガタガタとずっと震えていた。それが緊張によるものなのか、チワワ特有のものなのかはわからない。
駅からタクシーで実家へ。すでに弟夫婦が来ていた。母は近所のモスバーガーをオンラインで予約しており、弟が駆り出されて取りに行く。我が家の犬は弟の犬とどうにか多少親しくなれたようだ。実はこの2匹は同じシェルター出身の先輩後輩でもある。ただ、猫とは仲良くなれない様子で、久しぶりにわが子の吠えを聞いた。
モスバーガーは「大人ひとり2個」という剛毅な注文であり、アボカドコロッケバーガーとかローストチキンなど重たいバーガーを2個叩き込み、下の子が食べ切れなかったチーズたっぷりバーガーの残りも突っ込む。量はもてなし。これこそ実家。
弟の犬とわが犬を連れて散歩に行く。弟の犬はさすが堂々としている。わが犬のおろおろ具合とはだいぶ違う。
一通り動物と戯れたのちに、妻と子供、弟夫婦が出て行って、私と母と犬と猫2匹が残された。
しーん。
この静寂を味わうために帰ってきたのだ。
母がどれだけ寂しいのか、私には想像がつかない。それは「とんでもなく寂しいだろう」という意味ではなく、「案外そうでもないのかもな」まで含んだ振れ幅である。私なぞ帰ってこなくても、十分ひとりで楽しくやるのかもしれない。ただ、念のため、念のために早く帰ってきたのだ。それに、一人を楽しむなんて、このあと無限にできるだろうから。
コーヒーを飲んで、母のつくった夕食を食べ、テレビを見ながらだらだら話をし、持参した白ワインを飲んで寝た。本当は料理の一つでもしてやりたいが、慣れない台所だと迷惑をかけるだけだし、何より母も他人に料理を作りたいだろうと思って。
にしてもこの日記では母母言っておりまるでマザコンのようだ。まあ、この年末年始だけだよ。
