4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

この時にはもう翌日の定期便の欠航は発表されていたが私たちはそれを知ることなく寝た。

8月7日(月)

朝から天気はよい。船は出るらしい。5時半に起きてテキパキと身支度を整え、家族で家を出る。

昨年は伊豆大島に行った。今年は式根島である。そのうち伊豆諸島を制覇してしまうぞ。

「アネロン」という乗り物酔いの薬がめちゃくちゃ効くと先日の会食で教えてもらった、ついでに言えば竹芝桟橋の近くのファミマで売っていることも教えてもらったので安心して船に向かう。

しかしファミマでは朝早すぎて薬剤師さんがいないということでまだ売ってくれなかった。よく見ると7時からと書いてある。7時過ぎにまた来たら、アネロン、確かに売っていた。しかし子供用のがない。まあ子供はトラベルミンで我慢してもらうか。大人はアネロンを飲む。思いのほかケミカルな見た目にひるむ。

船の移動が今回は2時間半近くあるので子供らは大丈夫だろうかと懸念していたが一気に眠くなり、家族4人で断然眠った。上の子は最後に少し戻してしまったらしい。

あとから知ったところによるとこの眠気はアネロンの副作用なのだそうだ。

そうして式根島につく。ムシっとした風が吹いているが、東京(本土)とは暑さの質が違う気がする。東京のムシっと感はコンクリートからたちのぼってくる、島の湿気は海から来る。

小さな民宿に送って行ってもらう。今日は我々1組だけらしい、明日10人来るのだそうだ。

水着に着替え、昼食をカフェ的なところで食べる。的なところ、というのは、ずいぶんシンプルだがまあ一応カフェの要素は抑えている、という感覚。オムライスやカレーはそれなりにおいしかった。

電動自転車を借り、島を縦断して泊海水浴場へ。

そこはうつくしい、青い扇形のビーチだった。リアス式海岸の授業で習った通り、岩がごつごつして、小さな入り江がたくさんあり、その一つだ。人はそこそこいる。魚もそこそこいる。子供らと一通り遊ぶ。教科書に書いてあることがそのまま学べるのは嬉しいが、子供らはそう思ってくれるのだろうか。

海辺に温泉があるので行ってみる。水着のまま入れる、24時間やっている海沿いの温泉。温泉というか、暖かいお湯が沸きだす海水浴場というほうが近いのかもしれない。めちゃくちゃ気持ちいい。

冷えた身体を温め、宿へ。

夕食を食べてまったりしていると宿の人たち(宿をやっている父さん母さんの息子さん家族)が花火に誘ってくれた。退屈していたのでちょうどいい。

子供らが寝たあと、特にすることもなかったので、妻とふたたび歩いて温泉まで。足湯につかりながらビールをいただく。空が美しい。西の空の低いところにどこかで見たようなT字型の星座があって、赤く光った星が真ん中らへんに見える、これはアンタレス、さそり座だね。

この時にはもう翌日の定期便の欠航は発表されていたが私たちはそれを知ることなく寝た。