4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

罪の意識を抱えながら食べるグミ

12月4日(土)

ときどき地方に住むことについて考えるときがある。地方といってもそれなりな地方、山の奥の街とか離島とか、そういうところだ。人口数千人から数万人くらいをイメージしている。

よほど山奥でなければだいたいの街にはしゃれたカフェの1件や2件あるし、物流と通販が発達した現代であれば何ら暮らしに困ることはなさそうだ。窓から新緑だの海だのを眺めながら働くのは気持ちよかろう。子供にとっての好影響もいわずもがなだ。

ただ私の数(そして頻度も)少ない趣味のひとつに美術館というのがあったり、あるいはついこの間のようにふと思い立って丸の内をぶらぶらするなどそういうのはずいぶんとやりにくいだろう。

地方に住んで日常のすがすがしさと引き換えに、月に一度、ふた月に一度のちょっとした楽しみをしにくくなることを許容できるかどうかは何とも言えないが、たまに街に遊びに行くと街の近くに住むことの良さを改めて思う。


6時過ぎにどどどどと子供たちが寝室に入ってきて、小声で(しかし私の眠気を覚ますには十分な音量で)アドベントカレンダーがどうこう言っている。

起きてしまった。寝不足なのに。

妻が起きだして子供たちをいさめに行く。しかし私はもうすっかりと起きてしまった。

あー。

起きだしてごはんのおひつのふたをあけると、そこにコバエがいて、白飯の上をうろうろしていた。ぎゃ、と声が出る。

当然ながらコバエ一匹に驚いたというより、一晩中彼がそこでうろうろしていたことに悲鳴をあげたのだ。上のほうのご飯を2cmくらいすくって、捨てる。

レンコンを薄切りにして炒め、ゆでてあったほうれん草と一緒にご飯に混ぜ込み、酢と砂糖で味付けをして混ぜご飯をつくる。こういう酢味の飯を作るのは我ながら珍しいな。

妻が習い事に行っている間、子供たちは本屋に行きたがった。年末年始に買う本の下見、なのだそうだ。

もう二人とも小学生だが「たのしい幼稚園」ならびに同様の未就学児向けの付録付き雑誌にくぎ付けである。低学年から楽しめるファッション雑誌みたいなのって無いんだっけ。

何も買わずに書店をあとにし、スーパーに向かう。子供らにグミを買い与える。ちょっと甘いが、まあいいだろう。

昼飯の準備をしていると、子供たちがグミ食べたい、と言い出した。え、ご飯の直前だけど食べるの? 食べるの? ほんとに?

まあ好きにしたまえ、というと下の子が我慢できなくなって食べ、それにつられて上の子が食べた。

そこに妻が帰ってきて、「え、ご飯の前にグミ食べてるの!?」と驚き指摘した。

上の子は泣き出してしまった。

わかってる。罪の意識を抱えながら食べたんだよな、グミ。いま食べちゃダメだダメだと思いながら食べたんだよな。グミ。

午後は子供らが習い事に行っている間に仕事をし、またすぐに夕食の時間となる。買ってきた鯵を3枚におろし、しそを巻き込んでくるっと丸め、グラタン皿に芋となすと一緒に並べてオーブンで焼いた。

まあ想像通りの味のものができた。もっとおいしい食べ方があったような気がする。

妻が焼いたシュトレンを家族で食べた。これはウィスキーに合うやつですね。

今日こそは寝不足を断ち切るという強い思いで早めに寝た。