4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

AIの世界では2年前は大昔だが、火山の世界では35年前はめっちゃ最近。

8月21日(日)

5時に目覚めた。前日9時に寝たのでそれでも8時間睡眠である。8畳一間にしてはよく眠れた。

ごそごそと浴衣を脱ぎ、着替えてカメラを持って近くのビーチへ。トンネルをくぐって浜に近づくと人の声がする。

男女が波間に戯れていた。波間に戯れている男女がとてもよいなと思って遠く離れて写真を撮っていたら、男性はちゃんとしたカメラを持っており女性をしっかりと撮影している。しかし楽しげだ。

カップルではない可能性があるな。でもカップルかもしれない。念のため声をかけてみよう。

「よろしければ一緒に写真撮りますか?」

「あー大丈夫です!」

やっぱり、カップルではなかったな。

家に帰ると子供と妻はすでに起きていた。朝食は8時なのでまだ時間がある。行くか、海。

水着に着替えて海にいくと先ほどのカップルではない2人組がちょうど帰るところだった。曇っていたこともあり岡田港の日の出浜は全体的に黒っぽかったが透明度は結構高いのだろう、そして波がぜんぜんなくて子供も楽しそうだ。岸から離れたところに筏が浮いていたので私はそこまで泳いでいった。足がつかないところを泳ぐの、怖い。

下の子はそれでもちょっと怖がっていた。いやあ、最初からこちらにくればよかった。最初に波が高い浜に行ったのは失策で特に下の子は今後数年は海に寄り付かないだろう。

海から上がり、朝食。サバの塩焼きが出たがサバも揚がるのかな?

食後に部屋でだらだらしていると雨が降ったりやんだりで山へ行くかどうか非常に危ぶまれたが、思い切っていくことにした。バスの運転手さんに「霧かかってて山は見えないよ?」と言われて心が折れかけたが私たちの次に来た女性たちが「大丈夫です、行きます!」と元気だったので私たちも安心してバスに乗る。

25分の山道は子供らにとって厳しかったようで、山頂についてからしばらくは動けなかった。アイスを4人で分割して食べることで始動する。

登山道の入り口。確かに霧がすごく、火山活動でできた窪地にひろがる低木とその間をつらぬく歩道。モンハンのスタート地点のようだ。妻とオトモアイルーとしての子供たち。

登山道は舗装されておりずんずん歩いていく。最初は下り、そして平地、最後は登っていく。火山の活動により刷毛で塗られるように火山岩が覆い、また刷毛で塗られるように植生が根付く、それの永遠の繰り返し。最近だと1986年に噴火し全島避難になったそうだ。

AIの世界では2年前は大昔だが、火山の世界では35年前はめっちゃ最近。

登りはなかなか急で下の子が音を上げていたがどうにか登頂。

お鉢巡りもやりたかったが時間がなかったので、展望台を最高地点とし、そこから大島温泉ホテル方面を目指す。

下り坂ではあるがどこまで下っても岩場で、「ずっとずっとおんなじ!」と上の子が怒り出した。

どこまで下っても岩場もいつかは終わる。ここからは「いつか森になる道」とのこと。2kmほどの道のりだが歩いていくと確かに、最初は岩場、そして低木、いつしか虫の声がしはじめ、最後は森となっていた。森の中のトンネルのような道。これもしっかり構図決めて撮ったらいいだろうな。

温泉に到着した地点で13時半をまわっている。そこから温泉。眺めもよく、至高も至高。無限に浸かっていたい……

もしかしてトレッキングを趣味にするべきではないか? この瞬間のためだけに。

温泉テレワーク&トレッキング1泊2日コース、どうにかして日々の暮らしに取り込めないだろうか。

タクシーを呼んで港まで戻り、近くのおしゃれなカフェでフィッシュバーガーを食べ、帰りの船に乗り込む。下の子のラッシュガードがない! と焦り、出航寸前まで探し回ったが見当たらなかった。

帰りは子供たちは窓の外の夕日と港湾地帯を見て「映えるね~これは映えるね~」と連呼していた。この人たちはまだ、Instagramを見たことがない。

どうしても寿司が食べたくなってしまい、近所の寿司屋で食べて帰った。子供たちは半分以上寝ていて、残った半分のうち半分で寿司屋のテレビの「ダーウィンが来た」を見ており、残った1/4で寿司を食べていた。