4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

今日ほど足の裏をもむのに良い日はないだろうよ。

5月4日(水)

箱根にはかつて来たことがある気がする。

ぐっと昔までさかのぼると学生時代に来たことがあるのは記憶にあるが、そのあとも1回、来たことがある気がするのだ。

だがいつ、何のために来たのか全然思い出せない。妻に聞いてみると「確かに仕事で1回箱根に来たことあったよね」とのこと。仕事……?

まったく思い出せなくて、すごくすごく気持ち悪い。気持ち悪さを抱えたまま箱根2日目である。

7時に朝食を予約していたつもりだがなぜか9時となっており、朝は家族全員でヒマを持て余し風呂へ行く。

良いなぁ……風呂は本当に良い文化だなぁ……

ごめんなさい語彙がない。

コンビニで食料を買い込み、再び登山鉄道に乗り、小涌谷駅まで。この旅の一番の目的である山歩きのためだ。小涌谷から千条の滝、浅間山を通って湯本までの約7kmである。妻が山歩きに興味を示していたのだ。

本当は山から下りてから昼食という予定だったが朝食の時間が後ろ倒しになったせいでちょうど昼食時に差し掛かる。

ツバキが美しい庭園を少しおとずれ愛でたのち、ずんずん登山道に入っていく。

滝を越え、山を登っていく。下っていくつもりだったのになぜ登っているのだろう。なぜなら山をめざしているからだ。ずんずん。ずんずん登っていく。

上の子9歳、下の子7歳、思ったより軽快に登っていく。がんばるなぁ。私以外の家族は道中に拾った木の棒を杖替わりにしている。たしかに杖はあったほうが便利だしな。

ようやく頂上に到着。シートを敷いてチョコレートをかじる。

結構長い道のりだったが、まだ3割程度。ここから延々と下って湯本へ。

そういえば登山道、25分と書いてあったが1時間近くかかったな。子供の足だとそういうことか。

ということは帰りは……? 2時間とあるが……?

いやまてよ、電車の時間大丈夫なのだろうか……?

子供の足を信じるしかない。ずんずん下っていく。

もっと人が多いかと思ったが案外登山者は少ない。あまり人気のないコースなのかもしれない。マスクなんて完全に外して4人で下っていく。

緑が、緑が、透き通った緑が。

ずんずん下り、しかしなかなか到着しない。下るにつれて道は根っこだらけになり歩きにくくなる。途中から石畳になるがこれも歩きにくい。

15時過ぎになってどうにか湯本に降り立った時にはここまで一緒に旅してきたお気に入りの杖を置いていくセレモニーを行った。

ひゃー! 約6時間にわたる山歩き、よくがんばりました。

妻が「足湯のあるお菓子屋」を探してきて、みなで足湯に浸かる。妻がスマホをとりおとして足湯にダイブさせ、私が袖が濡れるのもいとわずキャッチするなどほほえましい一幕があった。

スマホは画面に傷がついただけで無事だった。

ふたたびロマンスカーに乗る。昼食をとってないことすら忘れてしまう。私はビールを1本だけ飲んだ。

帰宅し、夕飯は広島風お好み焼き。豚バラ、大根、新たまねぎがあるのは把握していたのでスムーズにつくることができた。

上の子が寝る前に「足の裏もんで~」とねだってきた。今日ほど足の裏をもむのに良い日はないだろうよ。