4階建ての2階部分

上の子:2013年生まれ 下の子:2015年生まれ

これは安堵の爆笑

3月26日(土)

友人がスイスに赴任になるというので送別花見をする予定の日だ。

晴れたらいいな、晴れたらいいな、とずっと思い続けて天気予報を見てきたが雨だったり曇りだったり雨だったりということでやきもきしてきた。

やきもきしたまま当日になり、それでも雨が降るような降らないようなであいまいである。

とりあえず花見はやる前提で、12時に公園集合とする。妻と子供はバレエのレッスンと、その前にマクドナルドによって公園で食べるという。なので私と同じく晴れを祈念しているのだ。

朝食にサワー種のパンを食べる。机の上で酵母が培養されていく様子をずっと見てきた。

酵母に名前をつけよう、という話を子供たちとした。「これはこうちゃん、これはぼーちゃん、、、」うん、そこまでだな。

12時公園のために大きなカバンに荷物を詰め、さあ出発とドアをあけるとそこは雨であった。

うち集合に切り替える。そういうことができてよかった。家に人を呼ぶ、となるとどうしても身構えてしまうが、何も身構えることなく人を呼べるのはフリースペースを併設した我が家の本当にいいところだ。

家に集合して、弱くなった雨をかわしながら3人で近所の酒屋の角打ちにドロップインする。外に置かれた椅子に座り、並木の桜が見える。ビールがうまい。

これはこれで十分に良い花見だ。向かいのハンバーガー屋でハンバーガーを食べる。

私はずっと東京に暮らしているがインターナショナルな友人たちから「飯は世界中で東京が最高」という話を聞くと「もうこれ以上はないのか……」と少し寂しい気持ちになる。

誕生日を迎えた友達のために近所でケーキを買い、家に帰って3人で食べる。学生時代にこの3人で飲みに行ったこともあったろう。

Messengerでしかつながっていない友人Aさんと連絡がとれない、ということをだれともなく言い出して、「思ってた」「思ってた」となる。

その友人は家族とつながりがないので(そういえばほかの皆は配偶者もなんとなく知っている人が多い、これは人生がすごくやりやすいことに気づいた)本当に音信不通であり、いつもは割と素早くMessengerが既読になるのが2週間以上未読がつかないので、これは何か不味いことでも、と不穏に思っていたのだ。

とりあえずMessengerでコールしてみるが、やはりつながらない。コールバックもない。とりあえず酒は飲むが、募る不安。

世界があまりにも分断されているというか、見る角度によって全然違う姿になることを皆で確認したり、ラテン語圏に共通する音因子を見つけて笑ったりする。語学が得意というのはうらやましいな。

そのうち子供らが帰ってきて、別の友人が子供と一緒にやってきて、ぼちぼち盛り上がってきた。友人の子供(下の子の2歳下)はうちの子に遊んでもらってすっかりなじんだ。

スイスに行く友人が去り、残る3人で夕食を買いにから揚げ屋に行く。から揚げ屋はビールをくれた。ここはいつもビールくれるんだよな、なぜか。

酔ってきたので友人の一が音信不通の友人の電話番号を鳴らしてみる、といった。昭和生まれの私たちのスマホには学生時代の記憶の残骸として電話帳だけが細々と生きているのだった。それをたぐりよせるというのか。

090からはじまるその番号にかけてみる。つながった。生きてた! 生きてたよ! ぜんぜん既読つかないからめちゃくちゃ心配したよ! 

あ、ごめん。2週間前に機種変して、そのあとMessengerログインしてなかったわ。忘れてた。

お互い爆笑したがこれは安堵の爆笑である。

友人は20時前に帰り、私はフラフラになりながら適当に片付けて子供たちを風呂に入れる。